箱根の仙石原にある、ポーラ美術館。そのポーラ美術館で売られている文庫本用のブックカバーがなかなか良いので、紹介します。
*たぶん、ポーラ美術館でしか売られていないと思います。オンラインショップで購入できます。
残念ながら自分で観に行ってきたわけではありません。家族がおみやげに買ってきてくれたワックスペーパーのブックカバーです。
「レオナール・フジタ」(藤田嗣治)のブックカバー。
*ワックスペーパー:ワックス(蝋やパラフィン)を染み込ませた紙のこと。耐久性があがり、水や油に強くなります。
レオナール・フジタ 文庫本用ブックカバー |
アンティーク調「ワックスペーパー」ブックカバー
このワックスペーパーの質感が何とも言えません。しっとりと、よく手になじみます。
紙にワックスが染み込み、古めかしい雰囲気(アンティーク感)を醸しだしています。
最近、クラフト紙を使用した紙袋や包装紙、ノートなど、自然で素朴なイメージを大事にした製品を目にすることが多くなったと思いませんか?
無漂泊のクラフト紙でノートを作るとか、ちょっと前までは想像できなかったです。
「エシカル」とか「サスティナビリティ」とか。ずいぶんと時代が変わりましたねえ。
ところで、このブックカバー、ワックスペーパーでできています。
ワックスペーパー(蝋引き)は昔からある技術だからかもしれませんが、漂う雰囲気はアンティークな風情。100年前の紙? のようなイメージすらあります。
たぶん、今ならウケそうな気がしますけどね。よろこんで買う人がけっこういるのではないでしょうか?
そして、どこが「レオナール・フジタ」なのかというと、レオナール・フジタの作品「小さな職人たち」の愛書家の切手(風)。
レオナール・フジタ「小さな職人たち」の愛書家 |
もう一つポイントがあります。
スタンプや印刷された文字のカスレ、にじみ、ダブり、等々。
いわゆる、最近はやりの「レトロ印刷」っぽさが満載 このブックカバー、紙博とかに出品したらすごく売れそう。
個人的には、すごいオシャレなブックカバーだなと。とても気に入っています
この「レトロ印刷」感 |
紙製でありながらしっかりとした作り
この「レオナール・フジタ」のブックカバー、紙製とあなどってはいけません。作りはかなりしっかりしています。
ワックスペーパーに布が裏打ちされていますから、パッと見よりも丈夫なのではないかな?
裏は布が貼られています |
フチもしっかりと糸で縫い合わされていて、かなり使い込んでもへたったりしなさそう。
文庫本って、カバンの中でいろんなものにぶつかったり、こすれたり。
乱暴に扱われることが多いもの。このブックカバーならしっかり守ってくれそうです。
縫い目もしっかり |
長く使えるブックカバー。紙なので使っていくと柔らかさが出て、使えば使うほどい~い味が出そう。ますます古めかしい雰囲気を出してきそう。
サイズ感、使用感
ブックカバーのサイズはかなり大きめです。
ページ数の多い文庫本にも対応するためでしょう。薄い本だとカバーがかなり余ります。
まあ、中身がはみ出してしまうわけではなく、これはよしとしましょう。
本を読むときに何も支障がありませんので。
本にカバーをかけたところ |
使い勝手はとても良いです。紙と布でできているので、それほど厚みがなく、適度な柔らかさがあります。
本にしなやかに寄り添ってくれる感覚があります。
本を読んでいるときも、カバーはほとんど気になりません。
レオナール・フジタ(藤田嗣治)とは?
レオナール・フジタ (藤田嗣治)←詳しくは、ポーラ美術館HPへ
日本生まれでフランスで活躍した(のちにフランスの国籍を取得)画家・彫刻家。
洗礼名がレオナール・ツグハル・フジタ(Léonard Tsugouharu Foujita、レオナール・フジタとも)。
レオナール・フジタの作品は本当にたくさんあります。
日本国内のいろんな美術館にも収蔵されていますので、どこかで目にしたことがあるのではないでしょうか?
独特の雰囲気を持つ女性画が多い印象ですね。もしかすると、好き嫌いが分かれる絵かもしれません。
あと、猫の絵なんかも有名です。
しかし、個人的にはフジタが描いた戦争画は一見の価値アリと思っています。
戦争の悲惨さや無常さが画面いっぱいに表現され、(写真ではかえって表現できないと思う)今にも、兵士の叫びが聞こえてきそうな感じがします。
ただただ、絵の迫力に圧倒され、衝撃、恐怖、そして感動するばかりです。
東京国立近代美術館にも、あの「アッツ島玉砕」他数点収蔵されています。ぜひ一度ご覧になってみてください。
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